学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
いったん開きかけた口をギュっとへの字に結ぶ。


そうでもしないと、唇が震えて……我慢していたものが一気にあふれそうだったから。



悔しい。


またからかわれた。



悔しい
悔しい
悔しい!!



こんなヤツの前でなんか絶対に……泣くもんか。



そう思ってずっと堪えていたものが、ついに決壊した。



「違くて!」


そう叫んだ次の瞬間には、ポロポロと涙がこばれはじめた。



「怒ってるんじゃなくて……。
怖かったの!!
なんでわかんないのよ、バカ!」

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