学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)

近くにあった本棚に手を伸ばすと、手当たり次第、本を投げつける。



「ちょ……痛っ」



アンデルセンとかグリムとか……世界中の童話や絵本が、深町京悟の体にあたって、そこらじゅうに散らばる。



「バカああああ!
うわーん」


あたしはヒステリックに泣きじゃくった。



「ごめん。
ごめんって。
やりすぎた」



「うっ……うっ…」



本を投げるのをやめ、左手だけで顔を覆った。


今度は、こんなことで取り乱した自分が恥ずかしくなってきた。



「ばかぁ……」
< 178 / 405 >

この作品をシェア

pagetop