学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
近くにあった本棚に手を伸ばすと、手当たり次第、本を投げつける。
「ちょ……痛っ」
アンデルセンとかグリムとか……世界中の童話や絵本が、深町京悟の体にあたって、そこらじゅうに散らばる。
「バカああああ!
うわーん」
あたしはヒステリックに泣きじゃくった。
「ごめん。
ごめんって。
やりすぎた」
「うっ……うっ…」
本を投げるのをやめ、左手だけで顔を覆った。
今度は、こんなことで取り乱した自分が恥ずかしくなってきた。
「ばかぁ……」