学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
ドタバタとせわしない足音が近づいてくる。
「あ……」と、あたしは声をあげた。
こちらに向かってくる集団。
それは今朝、廊下で深町京悟とツーショット写真を撮った1年女子とその友達だ。
あっという間に、深町京悟は下級生の女の子達に囲まれる。
「コレ、ひどいですよー!」
ぷうって頬を膨らませ、1年女子は携帯を彼の目の前にかざす。
怒ってるというよりは、深町京悟に話しかけるチャンスが出来てうれしい……っていうのが、本音なのかも。
なんだかちょっとはしゃいでる感じ。
そうだよね。
からかわれても。
いじわるされても。
女の子って好きな人にされると、ちょっとうれしかったりするんだよね。