学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)


「『嫌い嫌い』って文句言いながら、桃はいつも深町の話をしてたよ」



「そんな……」



たしかにそうだった。


あたしはよく深町京悟のことを、瞬ちゃんに愚痴ったりしていた。



「オレからすれば、嫌いとかいいながら、深町の行動が気になってしょうがない……っていう風に見えてたよ」



「でも……。
もしもよ?
もしもそうだとしても……」



手に力を入れて、ギュッとマグカップを握る。



もう自分の気持ちに気づきかけているのに……。


あたしにはまだ認めたくない部分があった。




「たった1日だよ?
たった1日で、気持ちが動いちゃうことってあるのかな?」
< 341 / 405 >

この作品をシェア

pagetop