学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
「なんか、ちょっとだけ、もめてたみたいだけどね。
彼女はまだ一緒にいたかったみたいだけど……。
深町がそれを振りきって、ひとりで行っちゃったの」
「そうなんだ……」
なんだかホッとしていた。
彼がひとりでいるなら、話がしやすいから。
そしてあたしは「ごめんっ」ともう一度手を合わせる。
「お願いっ、晴香!
今ちょっと……あたしココを手伝えないんだ。
悪いけど……受付ひとりでやっててもらえる?
お願いっ、見逃して!」
「もーしょうがないなぁ」
呆れながらも優しい声で晴香が言う。
「その代わり、今度なんかおごってよねー」
「ありがと!
助かる!」
もう一度晴香にお礼を言って、あたしはまた足を動かす。