学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
床に座り込み、がっくりとうなだれた男子生徒。
その手首は窓の手すりに手錠でつながれていた。
「ちょ……何やってんの?」
一瞬、力を緩めた深町京悟の体を押しのけて、あたしは彼の方に近づく。
全く見覚えのない男の子。
胸についた校章の色から1年生だということはわかるけど……。
ひょっとして、さっき見せてもらった写メにうつってた子なのかな?
深町が探してたっていう……。
「なんで手錠かけられてんの?」
声をかけると、彼は助けを求めるような目をして顔を上げた。
その左頬が少し赤くなってる。
「ねぇ、ここ、どうしたの?」
あたしは自分の頬を指差しながら、彼に尋ねる。
すると彼は空いている方の手で頬を触りながら、深町京悟にうらめしそうな目を向ける。
「深町さん、ひどいっすよ。正直に言えば許すっつうから、話したのに。いきなり殴るんですから」
「えっ? 深町が殴ったの?」