学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
「もう、いいってば!」
「桃ちゃん、ムカつかないの?
つか、オレよりも桃ちゃんが一発ぐらい殴っていいんじゃないの?」
「もう、いいよ……。
だって……あたしの代わりに殴ってくれたんでしょ?」
彼の右手を両手でそっと包み込む。
「この子だって、マッキーから頼まれてやっただけだし」
無言のまま、コクコク……と1年男子がうなずく。
「それに……あたし、ちょっとうれしかった……」
「え?」
「あたしのために……今日ずっと、探してたの?」
深町京悟は手を伸ばすと、クシュっとあたしの頭を優しくなでる。
「約束しただろ? とっ捕まえてやるって」