学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
ハッとしてあたしは体をのけぞらせる。
そうだった、忘れてた。
今、ふたりっきりじゃなかったんだ。
「あの……オレ、そろそろ解放してもらっていいっすか?
つか、オレ、見てていいんすか?」
「お前、まだいたの?」
深町京悟はめんどくさそうに言う。
「ちょ……ひどいっすよ。
どんだけドSなんすか!
深町さんが手錠つけたんじゃないっすか!
早くこれ、はずしてくださいよ!」
「ハイハイ」
ポケットから取り出した鍵で、彼は手錠をはずしてあげた。
ようやく解放された1年男子がペコペコと頭を何度も下げながら部屋を出て行く。
「あ。続きは、どうぞごゆっくり……」
なんて余計な気遣いをしながら。