ま・ん・ぱ
「うん、いいにおい、いただきま〜す」

「どう?おいしい?」

「うん!おいしいね、はじめて食べた」

「そう!よかった!これはお肉味でこっちはお魚味だよ」

と、ジャックはいつも食べているご飯の説明をしました。

「あ〜おいしかった!ごちそうさま」

と、まみさんはめずらしいご飯に大満足です。

「今度はあたしのおうちにきて、ご飯食べようよ」

「うん、ありがとう。でもわたしたちあんまり遠くにいっちゃダメなの」

「そう、じゃあまたあたしが遊びに来てもいい?」

「うん、また走ろうよ!」
「そのあとで朝ごはん、だね」

「じゃあ、ごちそうさま!またね」

と、まみさんはハナとジャックのおうちを出て、お散歩のつづきに行きました。

「にゃんか明るくにゃってきた」

おなかいっぱいのまみさんは

「おにゃかすいたら、今度はなにたべようかにゃあ」

と、考えながら歩いていました。


ゴトッ…ゴソゴソ…ガタガタ…ガサゴソ…

「うにゃ?」

ふと見ると、大きなゴミバケツがなにやら動いています。

ガサゴソガサゴソ…ゴゴッ!…ドシャッ!!

と、いきなりたおれてきました。

「にゃーっ!あぶにゃいにゃあ!」

ピョーンと跳んでよけたまみさんに

「おうっ!すまんすまん…ムシャムシャ…」

と、ゴミバケツの中から大きなノラネコが、なにかを食べながら出てきました。

「げっ!にゃ、にゃに食べてるのよ」

「これか?これは〜…イワシだな、イワシの骨だ」

「イワシは好きにゃんだけど、それは…」

と、いつもおうちのひとが捨てているイワシの骨を思い出しました。

「なんだ?おまえコレを食ったことないのか?栄養たっぷりのごちそうなのに」

「だって、いつもは焼いた身しか食べてにゃいもん」

「まったく、だから家ネコはひ弱なんだ。ケンカしたってすぐに逃げ出しやがる」

と、またムシャムシャ食べ続けました。

「それ、朝ごはんにゃの?」

「ん?そうだなあ、朝ごはんといえば朝ごはんだけど、昨日の夜はなにもなかったから、昨日の晩ごはんかもなあ」

「ふ〜ん、でもいろんな物があるね」
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