ま・ん・ぱ
「そうさ、ここには人間が残したごちそうがいっぱいあるんだ…ほら」

と、まみさんにバケツの中を見せました。

「どうだ、すごいだろ?まだまだごちそうがいっぱいあるんだ!このバケツはオレの高級レストランなんだ」

「へぇ〜…ねえ、マグロのおさしみある?」

と、まみさんは大好物を注文してみました。

「おさしみ?それはないなあ。でもそんなものより、もっとおいしいものがあるよ」

と、空を見上げました。

「にゃにがあるの?」

「ふふ〜ん、鳥だよ」

「え、どうするの?」

「つかまえて食べるんだ、うまいぞ〜!」

と、ペロッと舌なめずりしました。

まみさんは、友達になったシラサギのデヴィのことを思いました。
もう生きている鳥をつかまえるのはやめようと決めていたんです。
でも、ノラネコさんに言ってもしかたないことは、まみさんもわかっていました。

「そう、明るくにゃってきたから帰るね」

まみさんはなんとなくさみしい気持ちで帰りました。
すると…

「みゃ〜みゃ〜」

「ん?…あ…あ〜あ」

向こうの方から黒い小さなネコが一生懸命走ってきます。

「あのコ、速くにゃったわねえ」

タタタタタタタッ!

「えへへ、おはよう、なにしてるの?」

「お散歩よ」

「ふ〜ん、朝ごはんは?」

「食べたよ」

「おうちのご飯減ってなかったよ」

と、話しながら歩いているうちにハナとジャックのおうちの前にきました。

「ここんちのイヌとおともだちににゃって、いっしょに朝ごはん食べたのよ」

ぱぴくんは、少し不思議だけど、まみさんだからいいことにしました。

「またおともだちが増えたね」

「うん、今度は ぱぴもいっしょに行こうね」

「うん」

と、2匹でおうちに帰っていきました。


「走るよ!よ〜い…にゃ〜!」


『おともだち』 完
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

ま・ん・ぱ

総文字数/2,382

絵本・童話3ページ

表紙を見る
ま・ん・ぱ

総文字数/1

絵本・童話1ページ

表紙を見る
ま・ん・ぱ

総文字数/0

絵本・童話0ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop