暴君とパシリちゃん
「えー!?」



見てたら分かるって…

分かるって…


「まったく…何年ぶりかに会ったのに、一発で分かるぐらい変わらないし!相変わらず磨莉亜の為だけに人生費やしそうな勢いだし!」



腕を組み、目の前で弾丸のように喋り出す。


「で、でも、綺麗になるなんて無理だよ?」


「なんでよ!」


「!!!」


ギロリと睨まれた。


睨まないでぇ!


綺麗な人は、迫力あるから怖いんだって!


「だ、だ、だって、元が良くないんだから!」


そう言った私に、グイッと顔を近づけてきた。


反射的に後ろに下がる。


かけていた分厚いメガネを外された。


「だから、その元は良いんだって!」


桜がニヤリと笑うのを見て、顔が引きつった。
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