暴君とパシリちゃん
浮かれ気味のお母さんは、そのまま桜を我が家に招待した。


私の部屋に来た桜は、ジーッと部屋の中を見回した。


「相変わらず可愛らしい部屋だねぇ」


「お母さんの趣味だから…」


いつの間にか増えていくメルヘンチックな家具や雑貨…


何個もある大中小のクマやウサギのぬいぐるみ…


「さすがに服までは断ったけど…」


そう言った私を、苦笑いしながら見た。


一度嬉しそうに見せてきたフリッフリの服は、さすがに断固として拒否をした。


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