暴君とパシリちゃん



「次はぁ…」



鞄の中からポーチを取り出す。



「今日は私のでやったげるからね!明日は、土曜だし、化粧品とか買いに行こっか!」



ポーチを明けながら、桜が嬉しそうに言った。



「えっ?あっ…うん…」



まだ、お化粧に抵抗があるせいで返事が弱々しくなった。



「心配しないで。私が羽璃に魔法をかけたげる!」



「魔法…?」



「うん!羽璃に自信をつけてもらう為の魔法!」



ふっと笑った桜の顔が、ユックリと近づいてくる。



「私に任せて…」



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