暴君とパシリちゃん
魔法は12時まで…
私の運命の扉は、ビックリするほどすんなりと開いた。
最初に桜がその扉に入っていった。
「おはよう!」
「「「おはよう!!」」」
桜の声に皆が答えた。
心臓が飛び出そうなぐらい元気だ…
怖い…
怖い…
あぁ…自分で考えているよりもずっと…ずっと、私って…弱い…
気づくと、笑えてきた。
似合わなくて当たり前だ。
私、ジミ子だもん!
今さら、皆に笑われたって…
変わらない。
今はただ、桜が開いてくれた運命の扉を…
私も、通るんだ!!
ゆっくりと、右足を踏み出した。