暴君とパシリちゃん
昼休み。
教室で、桜と食べていると、またまた人だかりが出来る。
「あ…あの…ゆっくり食べたいんだけど…」
「一緒したらダメ?」
「はぁ…」
強引な攻めに疲れてきた。
ため息が漏れた時、ギャハハとバカ笑いが教室に響いた。
視線がそちらに集まる。
いつもの取り巻き達を引き連れて、磨莉亜がやって来た。
人だかりの隙間から、磨莉亜が見えた。
トクンッと鼓動が早くなる。
人だかりに磨莉亜も止まって、小さく首をかしげた。
「今頃、登校?あんたは、社長通り越して、会長か!」
桜が人だかりの中から、飛び出し指差しながら威嚇する。
「学校には来てた。保健室にいた…」
持っていた缶コーヒーをブラブラしながら言った。
「また夜遊び?」
「誘われっからな…」