暴君とパシリちゃん
磨莉亜達がいなくなった教室で、だらしなくお菓子や缶の置かれた机を片付けることにした。


本当…子供なんだから…


出したものは片付けない。

元の場所に返さない。

ゴミはそのまま。



昔から、ちっとも変わらない。


それを片付けるのも、いつも私の仕事。



「ねー?何か弱味握られてるの?」


興味津々で聞いてくるクラスの子に、「そんなんじゃないよ」と笑いながら、机の片付けを黙々と続けた。


本当は、皆、私のポジションを狙ってる。


私に変わって、磨莉亜の側にいたくて。


でもね…


ただ、ツラいだけだよ?


だって…世話係ってだけだもん…
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