暴君とパシリちゃん
「羽璃!会いたかった!」
「桜…私も…」
ふと、磨莉亜を見ると、絶句して固まっている。
「磨莉亜?」
心配になって呼ぶと、桜が磨莉亜に気づいた。
「磨莉亜!?磨莉亜!」
「げっ!マジで桜子!!」
桜は、磨莉亜にも抱きつく。
「いい男に成長したね!」
「抱きつくな!」
昔から、桜は、体全体で感情を表す。
嬉しいと抱きつき、腹を立てると殴りかかり…
「おい!勝手に盛り上がるなよー!」
先生の声にようやく、離れた桜は、指定された席に座った。