*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
大きなホームセンターに到着すると、カートを押しながら広い店内を二人で歩く。ペットコーナーには、猫専用のおもちゃがたくさん並んでいる。
「猫じゃらしもあるー」
「買おうか。たまには運動させないとね。食べてるか、寝てるかだし」
なんだか同棲カップルが仲良くお買い物してるみたいで楽しい!
あーあ……“みたい”じゃなくてそうだったらいいのに。
和人さんはなんで、私のこと何も聞いてこないんだろ?
興味ない? 最初から相手にされてない?
私、少しでもいいから近づきたいよ。
「サクラ、行くよ」
名前を呼ばれただけじゃ……もう満足できない。
先を歩く和人さんの手にソッと、自分の手を伸ばして……小指だけギュッと強く掴んだ。