*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
会えないストレス
翌日。
和人との家デート。今日はたくさん甘えようと思っていたのに……。
「なんか怒ってるの?」
「なんで?」
なんでって……私が来てから、和人は一言も話さないでテレビばかり見てる。いつもと様子が違う。和人はため息をつくと、口を開く。
「昨日、サクラとじゃれてた男の子の名前、リョウくんだっけ」
「じゃれてないよ!」
昨日のバイト中にリョウくんと話してる姿に、やきもち焼いてるの?
じゃれてたって……リョウくんに、おちょくられて、背中をバシバシ叩いていただけなんだけど。
「会計の時、一応挨拶しておいたから。いつもサクラを駅まで送ってくれてありがとうって」
「そうなんだ。よくリョウくんだって分かったね」
「高校生の男の子って一人しか見当たらなかったし」
ふーん……。スノーを抱っこして和人の隣に腰かける。一緒にテレビを見ていると、和人の携帯が鳴る。
「……取引先の野添さんだ。テレビの音量下げて」
「あ、うん」
私はリモコンでテレビの音量を下げた。