*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
「待ってちゃダメ?」
「何時になるか分からないから。鍵……今度、合鍵つくっておくから今日はごめん」
ちょっと膨れながら和人と一緒にマンションを出た。
和人の車を見送って、とぼとぼと一人、家に帰る私。
すごく嫌な女かもしれないけど、木下さんに対してイライラしていた。
なんであの人のミスで和人が動かなきゃいけないの?
なんで私たちの時間を邪魔するの?
誰だって間違いはあるけど……なんか嫌だった。
その日はずっと電話を待ってたけど、メールさえこなかった。
朝一にかかってきた電話。
『連絡遅くなってごめん。電話、待ってたよね』
和人は疲れた声をしていて、遅くまで後始末に追われていたんだって思ったら何も言えなくて……。
「私は平気だから……休める時に休んで」
強がってしまった。