*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
「いつもありがとう! 気を付けてね」
自転車から降りると、リョウくんはカバンから紙袋を取り出して私に手渡してくる。
「この間、バイトに遅れてきたお詫び。試作品だけど食べてみて」
「ええ!! ありがとう。嬉しい」
「明日、感想聞かせて。じゃあな」
そう言って、リョウくんは自転車でまた来た道を戻って行く。
パティシエになりたいって理由で、カフェでバイトしているリョウくん。
この間、余った材料でプリンを作って、休憩時間に持って来てくれたんだけど美味しかった。
高校も調理課って言ってたっけ。男の子なのに、お菓子つくれるってすごいな。