*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「……え?」



な……んて、言った?



「ソファーで寝ている上田さんに近づいて帰りますって言ったら腕を掴まれて、そのまま引き寄せられて」

「うそ……」


嘘だ……私に言われた腹いせにそんな嘘……。


「本当に邪魔なのは、あなたなんじゃない?」



そう言って、木下さんは私の前から立ち去った。


“腕を掴まれて、そのまま引き寄せられて……。”



よく和人がする不意討ちのキス。そのまま、そこから一歩も動けなくて……呆然と立ち尽くす。



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