*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



自動販売機の横に置かれたベンチに座って、呆然としていた。


和人はすぐ上にいるのに、怖くて行けない。


嘘……つかれたら……。


木下さんが言っていたことが本当だったら、怖い……。


その時、バックの中の携帯が鳴り響く。


和人からだった。


「……はい」

『サクラ、今どこ?』

「……マンションの前。今、着いた」

『分かった。開けるね』


電話を切ると、開かれた自動ドアを通る私。エレベーターに乗りながら、ドキドキしていた。


夏なのに、体が震える。


ねぇ、和人。嘘つかないで……私には本当のことを話してくれるよね?



< 168 / 472 >

この作品をシェア

pagetop