*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
「俺のこと、嫌いになった?」
「嫌いだよ」
「俺は好きだよ」
「喧嘩しても、嘘ついても、謝って私が喜ぶような言葉を言えば許してくれると思ってるの?」
私もそう思ってたけど……違うんだよ。
「私だって怒るんだよ! 許せないんだよ!」
「ごめ……ん……」
グッと強く抱き締められたと同時に、頬に落ちてきた和人の涙……。
「泣いても許せない……」
分かってる。
普段絶対に、涙なんて見せない和人が私の前で泣くなんて……。本気で私を好きでいてくれてるって。
だけどたくさんもらった幸せが一瞬で崩れてしまうくらい……。
和人の言動が許せなかった。木下さんだけこの部屋に寝かせて、和人はビジネスホテルに泊まればよかったじゃん。
最悪泊めたとしても……私に電話してほしかった。
隠して、秘密にして、ばれなきゃいいなんて、まるで浮気だよ……。
私は許せない。
「……和人なんて苦しめばいいんだよ」