*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
翌日の昼。私は重たい体でバイト先へと出掛けた。リョウくんは、私のヘアスタイルを見て、一言。
「……その髪型いけてんの?」
「だって、はねてるんだもん。ピン外したらおかしいよ。元からおかしいけどね」
前髪をピンでとめて、おでこ全開の私。おでこ出しが似合わないことは、自分が一番分かってるよ。でも見た目なんて、もうどうでもいい。
「どうした? 元気ないじゃん」
いつもの反応と違う私に、リョウくんは心配そうな表情で顔を覗き込んでくる。すると、奥から真央が声をかけてきた。
「サクラ! 昨日から携帯つながらないんだけど」
あ、まだ私。電源入れてないや。
「ごめん、電源切ってる」
「なんで? 和人さんと喧嘩でもしたの?」
「……別れた」
…………………………。
「「ええ!!!!!?」」
真央とリョウくんは絶叫した。そりゃ、ビックリするよね。
ついこの間、和人から合鍵をもらったって、みんなに自慢していたのに……。