*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
夕方。バイトあがりに真央とリョウくんと三人で、駅近くのファミレスに来た。
和人と別れた経緯を詳しく話した。我慢していた涙が込み上げてきて、何度も言葉に詰まる。
そんな私に、二人は……。
「むかつく〜その女!! サクラのせいにするなんて、バカなんじゃない!?」
「実際、仕事ができない時点でバカだろ」
うっ……。
「だよね!? 私、悪くないよね!?」
「悪くないよ! 大人のくせにサクラのせいにするなんて、非常識もいいとこだよ!」
話してよかった。一緒に木下さんのことを愚痴れて、少しだけ心がスッと軽くなった。
「もっと言い返せばよかった。あの女、むかつく。何で邪魔なのが私なんだよ。嘘をついた和人もむかつくけど……」
悲しみが怒りに変わってくると、涙も止まって一気にアイスティーを飲み干した。
「おかわりは? ついできてあげる」
「ありがとう」
真央にグラスを渡してハンカチで涙を拭いていると、リョウくんは頬杖をついてため息をついた。