*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



家に帰り着いた。


電話で遅くなるとは伝えていたけど、お母さんは心配そうな顔をして寝室から出てきた。


「ご飯は?」

「いらない。お風呂入るね」


親に泣き顔なんて見せたくなくて、お風呂場に直行。湯船に入ったたくさんのお湯を見つめた。


これくらい涙を流したら、私は和人のこと、忘れられるのかな……。


バックから携帯を取り出して、ポチャンと湯船に落とした。


和人とつながっていた唯一の携帯……。もう何もかも、なくなった。



合鍵も、携帯も、思い出のメールも。



すべて……。



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