*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



濡れた状態を誰にも見られたくなくて、急いで休憩室に向かった。


「まずは着替えて……」


あ。


真っ黒になった制服を見て思い出した。ポケットに入れておいた和人からの手紙。


慌てて取り出したけどペーパーナプキンだったから、水分をたくさん吸っていて、文字は読めなかった。



「……なんて……書いてあったんだろ?」



ごめん。ごめんね、和人。


最初に読んでれば、よかったね。


ずっと我慢していた涙がナプキンに落ちて、また染み込んでいく。



逆に読めなくてよかったのかも。別れるって決めたんだから……。和人からの手紙を読んだらきっと揺れてた。


だからこれでよかったんだ。



< 201 / 472 >

この作品をシェア

pagetop