*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
替えの制服に着替えて、パイプ椅子に腰かける。
ずっと和人からの手紙を見ていたけど乾いても、読めなかった……。
その時、休憩室の扉をノックする音が響いた。
「美山、いい?」
「うん。どうぞ」
心配そうにリョウくんが扉を開けて、入ってくる。
「ベタベタしない?」
「水で洗ったから大丈夫」
和人からの手紙はハンカチに包んで、バックにしまい込んだ。
「中井さんが、もう少しゆっくりしてていいって」
「でも……」
「ぶっかけた俺が働けって怒られたから。落ち着くまで、休憩してろよ」
嘘ばっかり……。リョウくんがきっと、自分から言ったんでしょ。
自分が私の分まで動くから、私を休ませてやってくれって。リョウくんは優しいから、きっと私に気を遣わせないようにしてる。