*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
Birthday Eve 再会
「美山、アイス食べない?」
「食べたい!」
バイトは四時あがり。シフトが同じだったリョウくんと、コンビニに寄ってアイスをふたつ買った。
もちろん割り勘。リョウくんは最初はお金を受け取ろうとしなかったけど、私が嫌な顔をしたら渋々受け取った。
だって彼氏じゃないもん。友達だもん。
……だけど、こんなふうに自転車に二人乗りして、川原でアイスを食べて帰る関係って、友達っていうのかな。
「川の音って、落ち着くね……涼しく感じる」
日影でアイスを食べながら、呟いた。
和人はあれ以来、店には来なかった。
似たような人が店に入ってくるたびに、ドキッとして落ち込む。
そんな私を見て、リョウくんは、最近電話をかけてきてくれる。
私のきつい時間を、たわいもない会話で紛らわしてくれて、助かったけどこのままリョウくんに甘えていていいのかな。