*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



そのままゆっくりと顔が近づいてきて、キスされそうになった瞬間……。


和人の唇に手をあてた。


「リョウくんにきちんと私の気持ち伝えてくる……待っててくれる?」

「……うん」


きちんと、リョウくんに伝えてから和人に自分の気持ちを伝えるはずだったけど。


もう我慢できなかった。


和人に路地裏で待っててもらって、リョウくんのもとへ走った。


もう10分なんてとっくに過ぎていたから。


「リョウくん! 遅くなってごめん!」



リョウくんは歩道の隅に座り込んでいて、私の姿を見ると少し笑って立ち上がった。



「……本当、花火大会に誘ったのは失敗!」

「え……?」



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