*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「ぷっ……そっか。伝わってなかったんだ」


脱力したようにため息をついて、隣で笑って頭をポンポン撫でてくれた。


「サクラがバイトが終わる時間に迎えに行くから、話をしようって、書いたんだけど……リョウくんと笑いながら自転車で帰るサクラを見ちゃってさ」

「ええ!? あの日来てくれてたの!?」


うわぁ……どんな気持ちで私とリョウくんのこと見てたんだろ。急に胸がズキズキしてきた。


「情けないけど……怖くてもう店に行けなかった」


だよね。そんなところ見たら……私だって木下さんといる和人を見てから、マンションに怖くて行けなくなったもん。


「今日も……リョウくんと二人でいるところ……声かけるの勇気いったよね。ありがとう」


ソッと肩に寄り添って空を仰いだ。また花火がぼやけて見える……。


私の知らない間に和人は傷ついてたんだね。ごめんね。



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