*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
鍵を開けて、別れてから初めて部屋に入った。
あの日と特に変わってない綺麗に整理されたシンプルな部屋。
なんだか自分の家のように落ち着く……。
「サクラ、なんか飲む?」
「私も手伝う」
冷蔵庫を開けてアイスコーヒーを取り出す和人の隣で、棚からグラスをふたつ取る私。
突然横から和人の指が伸びてきて、髪に触れてくる。
「髪……伸びたね」
「昨日はまとめてたから気付かなかった? 伸ばしてるんだよ」
髪が伸びたことに気付かれるくらい。
私たち離れてたのかな。
約1ヶ月。
やっぱり離れてた時間は長かったんだと改めて思ってしまった。