*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



目を閉じていると、扉の向こうから聞こえてくるスノーの鳴き声。



何度も何度も私たちを呼ぶように鳴き続けてる。




「和人……スノー入れてあげて……っ」



和人は私を抱き起こして、熱く深く唇を重ねてくる。



「ッハ……ね……スノーが鳴いてる……」



私が言葉を紡いだ瞬間……
横に寝かされて、ベッドが大きく揺れる。




「やぁっ……!」


「ダメ……今は俺のことだけ考えて……」



考えて……るよ……
忘れたくても一秒だって忘れることなんてできなかったんだから……




「好き……もっ……喧嘩しても……その日に仲直りしようね……」




ベッドが激しく揺れるたびに部屋中に響く私の声で



スノーの声はもう聞こえなくて……




上からポタッと涙が、零れ落ちてくる。





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