*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「なんだよぉ! 心配して損した!」



顔を見て膨れながら言う私に、和人は私の頬っぺたをつまむ。



「だから言いたくなかったの! サクラの記憶の中から消して」


「ヤダ! 忘れないもん! 和人の全部忘れない!」



二人で笑ってアイスコーヒーを飲んだ。ちょっとホッとした。



私に話したからか、それからの和人は寂しい顔を見せなくなった。



やっぱり男の人って泣き顔を見られるのって嫌なのかな……。私なんてたーくさん見せてるのに。



「ていうか……」



出かけるために自分の服に着替えようとした時に気付いた私の体。



「和人のバカ! こんなとこにキスマークつけないでよぉ!」



至るところに赤い印。服を着れば隠れるけど……



「残りの夏休みで海に行きたかったのにぃ! これじゃ水着も着れないよ!!」


「お盆が過ぎた海はクラゲいるじゃん」


「プールがあるもん! 今年はもう行けない……バカ和人」






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