*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
「はっ……笑い疲れた……」
和人の首に腕をまわしてギュッと抱きつく。ネクタイをしている和人ってドキドキする。香り、体温、全てが好き。
首筋にキスをされて体が固まる。最初はくすぐったかったのに、どんどん体が熱くなって力が抜けて……
このまま甘い雰囲気になるかと思いきや、和人の動きが止まる。
「……香水つけてる?」
「少しね。スノーが嫌がると思って学校に行く時だけ。真央から誕生日プレゼントでもらったの」
「誕生日?」
――あ、そうだ。
和人は私の誕生日が過ぎたことを知らないんだ。
「私、8月8日に17歳になったんだよ♪」
できるだけ明るく言ったけど、和人は少し寂しそうな顔をした。
「……ごめん。知らなかったからお祝いもしてないね」
「全然! 誕生日なんて毎年くるんだから」