*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
さすがにトイレの鍵は和人でも開けられないでしょ?
ドキドキしながらトイレに閉じこもっていても物音ひとつしない。
あれ?追い掛けてこない?
ソッと鍵を開けてリビングに行くと和人の姿は見当たらない。
「和人……?」
不安になって寝室の扉を開けた瞬間、ふわりと私の体は宙に浮いた。
「捕まえた」
「きゃあ! ずるい!!」
誘き寄せられたぁ!!はまる私も私だけどむかつく!!
「すぐ手をあげる癖はなおさないとね?」
「和人がいじめるからいけないんだよ! 私、なおさないもん!」
ベッドに寝かされても強気な私。どうせ和人は私に手をあげることなんてないし。
別にいいもんねっ!
「今日のマジで痛かったからデコピンね」
「へ?」
前髪をすくって親指と中指を突き出してくる和人。
一気に焦る私。
「ヤダァ!! やめて!!」