*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
緊張で疲れきった私。和人は後ろから抱き締めて、優しく髪をといてくれた。
「なんか飲む? コーヒーでいい?」
「うん、ありがと」
寝室の扉を開けると、締め出されたスノーが入り込んでベッドに飛び乗ってきた。
「ごめんね。ずっとドアの近くで待ってたの?」
スノーの特等席はこのベッドだもんね。
「サクラ、おいで」
リビングに行くとコーヒーのいい香り。キッチンに立つ和人の後ろ姿が愛しくて、抱きついた。
「ごめんね。爪たてちゃった」
「やっぱりサクラは猫みたいだね」
ふわりと笑う優しい笑顔。今日は一気に和人に近づけた気がした。
初めて見せてくれた表情に、愛のある言葉。
私、すごーく幸せ。
今日のこと、絶対に忘れないからね……。