*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
医師から診断された病名は急性腎不全だった。
「腎臓がかなり悪くなってますね。今日は入院して点滴治療をしましょう」
「あの……治るんですよね?」
病名を告げられても私はピンとこなくて……
「一度ダメージを受けた腎臓は回復しないんです。スノーちゃんは若いから一時的にはよくなるかもしれませんが……」
一時的って……
「点滴治療は延命措置だと思っていて下さい。いつ急変してもおかしくない状態です」
「延命……措置?」
命を延ばすための治療?
スノーはもう……元気にならないの?
泣き出す私の横で和人は手を握ってくる。
「昨日までは元気に走り回っていたんですよ? 嘔吐も今日が初めてなのに」
「ご飯を食べない、水をたくさん飲む、おしっこの回数が増えるに丸をされてますね。腎不全特有の症状です」
受付で書いた問診票を見ながら医師は口にした。
確かにいつもと違った。でも元気だったから対したことないと思って気にもとめなかった。
スノーは……
私たちに信号を送ってくれていたのに。