*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
儚い雪、消えない悲しみ
夜は明けて、朝がやってきた。一睡もできずにベッドから起き上がる。
スノーは目を閉じて呼吸は整っていて……やっと眠れたみたいでホッとした。
洗面所で泣き腫らした目を見てため息をつく。顔を洗うとヒリヒリして痛かった。
「和人は会社に行く準備をして。スノーは私が看ておくから」
タオルで顔を拭きながら寝室に入ると、和人は私の言葉には反応しないで
ただ、ベッドの上のスノーを見つめていて……
「和人……?」
な……に?
全身が氷のように冷たくなる。嫌な予感がして、スノーに近づくと穏やかな顔で寝ていて……
「和人……違う病院に連れて行こう? 大きな病院なら……」
和人は首を横にふって涙を流して、スノーの首元に手をあてた。
「頑張ったよ……やっと……楽になったんだから……休ませてあげよ……」
「どういう……意味……?」
震える手でスノーに触れるとピクリとも動かなくて……
スノーは
静かに息を引き取った。