*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



着いた場所は閑静な住宅街にある一軒家。



大きな庭に車を停めて、立派なお家の表札を見てやっとここがどこなのか分かった。



「和人の……実家?」


「うん……ここにお墓をつくってあげよう……花も一年中咲いてるし……いつでも会えるから」




和人の言うとおり、冬なのに綺麗に手入れされた庭には、たくさんの花とハーブが咲き誇る鉢が並んでいた。



ここなら寂しく……ないかな。



冷たくないかな。



スコップで泣きながら穴を掘って、最後にスノーにお別れをした。




「……ありがとね」



目を閉じたスノーの瞼にキスをして箱ごと埋めた。





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