*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「悲しいことは忘れてしまうこと。たくさんの人の記憶の中にスノーちゃんが残るように思い出を話し続けなさい」


「思い出……」



今は思い出すだけで辛いけど、出会いからすべてお母さんに話した。



お母さんは私の話を優しく、穏やかな表情で聞いてくれた。



「スノーちゃんは幸せだった。ありがとうってきっと言ってる。だから、自分たちを責めちゃダメよ。そんなことしたら、逆にスノーちゃんが悲しむわ」



お母さんの教えは正しい。正しいかもしれないけど、今はまだ自分を許せなくて頭が正常に働かない。



和人はいつの間にかリビングを出て行っていなくなっていた。



きっとお母さんの前で泣きたくなかったんだと思う。




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