*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



泣いても、泣いても、スノーは戻ってこなくて……



その夜から2日連続でスノーの夢を見た。



どちらともスノーが生き返る夢。生きてる夢。



ああ……死んだのが夢だったんだ!よかった!私は喜んでスノーを抱っこする。



だけど無情にも目は覚める。自分のベッドの上で現実に引き戻される。



「やっぱり死んじゃったんだ……」




誰かが夢の中でもいいから死んだ人に会いたいなんて言ってたけど



私は会いたくなかった。



だって辛すぎる。



幸せな夢を見た後の悲しい現実は、残酷すぎるよ。





辛くて、眠れなくて、夜中に和人に電話をかけると和人も起きていて……




『スノーの足音が聞こえた……夢かもしれないけど……きつい』


「和人も我慢しないで電話してね……私と和人にしかこの寂しさは分かんないんだから」




早く夜なんて明けてよ……



早く新しい朝を連れてきて。真っ暗な闇は寂しさを一層引き立たせて胸を苦しめる。




一人ぼっちの夜のベッドが辛くて苦しかった。





< 448 / 472 >

この作品をシェア

pagetop