*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
「ああ! 緊張するっ!! 変じゃない?」
今日は改めて和人の実家に挨拶に行く日。和人の前で両手を広げてクルクル回る。
「変じゃないよ。ていうか一度会ってるからそんなに緊張しなくていいじゃん」
「お父さんに会うのは初めてだもん!」
和人のマンションで一人ソワソワして鏡でチェックしている私。
スノーがいたら抱っこして、この緊張を和らげてもらうのにな……癒されてたなぁ。
年が明けても私たちの悲しみは続いてた。座布団もお茶碗もおもちゃもすべて段ボールに詰め込んで和人はクローゼットの奥にしまい込んだ。
思い出したくなかったから……
和人のお母さんは忘れちゃダメって言ったけど
今は楽しかった日々を忘れることに
スノーがいない日常に慣れることに必死だったんだ。
だからあえてスノーの話は和人ともしなくなっていた。