*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「サクラ、おいで」



和人に手招きされて、ソファーに座る。



私の目の下に親指を当ててきて、顔を覗き込んで眉を寄せる。



「目が腫れてるのにアイメイクなんかして。無理しないでいいから落としな?」


「ヤダ! 化粧でカバーしてるんだから! 和人だって無理してコンタクトつけないでメガネにすればいいじゃん!」



お互いの目は毎日赤くて見ていて痛々しい。いつまでもこんなんじゃいけないって思ってはいるんだけど。



和人はため息をつきながら立ち上がる。



「行こうか」


「……和人、ごめん。怒った?」


「怒ってないよ。人のこと言えないなって思っただけ」



少しだけ笑って私の手を握って、指輪をつけている薬指にキスを落とした。



まだ泣いてるなんて



いつまでも引きずってるなんて



思われたくないもんね。和人のお母さんはそんなこと思わないだろうけどさ……




この悲しみが分からない人にたかが猫でしょ?なんて軽く言われたら私、マジでキレるよ。





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