*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「無理しないでいいのよ。うちが二匹引き取るわ。いつでも遊びに来て? 猫は好きでしょ?」


「はい! 大好きです!」



もう二度と猫を飼うことはないけど……



猫は大好き。



その日は3匹の子猫たちとたくさん遊んだ。



まだヨチヨチ歩きで、爪もしまえないくらい足が小さくて



かわいくて仕方なかった。



スノーに似た黒猫は女の子だから『雪ちゃん』ってお母さんが名前をつけた。




雪ちゃんを見てスノーを思い出しても、不思議と涙は出てこなかった。




気付いたからかな?



スノーは世界に1人。
代わりなんていない。




天国に行ってしまった現実を受けとめられるようになってきたのかな。





子猫たちと和人の家族のおかげで、久しぶりに優しくて穏やかな時間を過ごせた――……





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