*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
「私、実家が佐世保で同窓会で戻ってきてるの。猫カフェを経営してるって知ってる友達が手作りしてくれたものなんだけど……」
箱を開けて取り出されたものは、丸いドームの中に粘土で作られた黒猫の人形。
「これ……」
「スノードームよ」
……スノー……ドーム?
上下に揺すって手渡されたスノードームは、キラキラの白いラメがゆっくりと落ちてきて……
黒猫の人形の上に雪のように降り注がれる。
「あの日のスノーみたい……」
まるで私とスノーが出会った日を見事に再現されていて、私も和人も釘付けになってしまった。
「私もこのスノードームを見てスノーちゃんを思い出したの。あなたたちに会えたのも何かの縁かも! よかったら貰って」
「いいんですか? せっかくお友達が作ってくれたのに……」
「あなたたちなら大切にしてくれるでしょ?」
優しく笑ってスノードームを持つ手に両手を添えて言ってくれて、胸がいっぱいになった。
「はい……! ありがとうございます」