*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「うさぎりんごだぁ! 懐かしい! 皮つきだからあんまり好きじゃないけど」


りんごをフォークでさして、シャリシャリと食べる私に、お母さんはため息をついて口を開く。


「男は料理に弱いんだから。彼氏のためにも、料理の腕をみがきなさい」


……………へ?


「お父さんには内緒にしておくから」

「お母さん……」


和人との付き合い、認めてくれたの? 嬉しい……!


その日から、お母さんとは会話の幅が広がった。和人のことを隠さずに、何でも話せる関係になれたことが嬉しかった。


お父さんは仲間外れにされて、ちょっぴりかわいそうだけど。


きっと私に、“彼氏なんてまだ早い!”って言うに決まってるからって。結局は女同士の秘密。



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