*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「いい! マック買ってくるから待ってて。じゃあね!」


一方的に電話を切って、ため息をついた。本当は私も和人と出かけたいけどさ。


やっぱり制服姿の私と、和人が並ぶと似合わない気がするんだ。制服はコンプレックス。


家に一度帰って、私服に着替えたい心境だよ。でも時間がもったいないから、今日はもういいや。


マックをテイクアウトして、急いで和人のマンションへ向かう。


「お待たせ! お腹すいた?」

「ううん。いくらだった?」

「いいよ。いつも出してもらってるから」


たまにはおごりたいのに、きっちり和人は私にお金を渡してくる。


「俺は働いてるからいいの」

「……私と付き合ってお金使いすぎてない?」


なんか不安になる。彼氏が彼女のご飯代を支払うのは一般的かもしれないけど、負担になってないか心配。


だって一度も私……自分でお金を出したことない。



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