*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
「藍ちゃんは彼氏いるの?」
「いないよ。今は彼氏はいらないかな」
お母さんが部屋に運んできてくれた、ケーキと紅茶を飲みながら、休憩タイム。
「なんで? ほしくないの?」
「私よりサクラちゃんはどうなのよ?」
私? 私にそんなこと聞いたら、ノロケちゃうよ。
「いる! 超優しくて格好いい彼氏。大大大好きなの」
「ラブラブなんだ。高校生だもんねぇ。放課後デートとか楽しそう!」
「あ、彼氏は社会人なんだ。だから放課後は会えないの。日曜だけ」
「あらら。寂しいね」
うん。まぁ……最初はかなり寂しくて不満だらけだったけど。
「でも、大事にしてくれてるからいいんだ」
「そっか。サクラちゃんはえらいね」
いつの間にか本当の友達みたいに、恋バナに花を咲かせていた。藍ちゃんとは、すっかり仲良くなった。